ひげの感想文

日々感じたことを、想いのままに連ねていきます。音楽とか映画とか、もっとくだらないこととか、色々。

himawari/Mr.Children

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Mr.Childrenの新曲「himawari」。ここ数年の曲の中でもダントツに素晴らしい。てかもう全ミスチル曲の中でもトップ5に入るかもしれない。そのくらいに心を鷲掴みにされてる。


ミスチルが得意とするロックバラードと言えば一言で済むのだけど、ただ「感動」に狙いを定めたならもっと違うアレンジになってたはず。豪華なストリングスで固めて、音数は少なく、歌を前面に出すような。もちろんストリングスはきっちり曲を彩っているけれど、そこに負けない衝動バリバリのギターがイントロから鳴りまくってて、ここがこの曲のミソ。「生と死」という曲のテーマに、より生々しい感触が加わってる。重心が低くタメの効いたリズム隊のプレイ、桜井さんのエモい歌唱も文句なしで、曲を構成する要素の全部が1つの塊となって迫ってくる様子が圧倒的。ジャケットの蒼くて冷たい暗がりの中で咲くひまわりを、絶望の中にあるほんの少しの希望を、曲の中で完璧に描ききった。

歌詞に関しても、Bメロの「想い出の/角砂糖を~」のくだりは本当に見事だし、「優しさの/死に化粧で/笑ってるように/見せてる」のように刺激的な言葉をサラッと入れてきたり、「ひまわり」と「陽だまり」で韻を踏んだり、かなりテクニカル。明るいとは言えない曲に、暗くなり過ぎないアクセントであったり、テンポ感が加えられていて◎。


これです。ファン歴約12年の自分がミスチルに求めてたものは。120%期待に応えてくれた感じ。日本のポップスの頂点でありながら、毒とかスパイスとか、ある種「狂気」めいたものを感じさせつつ、大衆にしっかりと受け入られるのがミスチルなんです。


カップリングのライブ音源が良いのはもちろん、初回盤に付属のDVDが最高に良くて、アルバム並みの満足度を感じられる大充実のシングル。もしこれから買う人がいたら絶対に初回盤をオススメします。