恋/星野源
星野源。
どこまでいくんだこの人はってぐらい、とにかく人気がすごい。
多分今日本で一番チケットが取れない男性ソロアーティスト。
正直「ばかのうた」を聴いてた頃は、今の状況なんて全く想像がつかなかった。
音楽できて、芝居できて、文章書けて、ラジオもできて、唯一比べるとすると福山雅治かなとも思うけど、そことも明らかに違う。
完全に唯一無二。
そんな中で発表されたニューシングル「恋」がとにかくすごい。
①4曲入り②ラストの曲は、全ての楽器を自身で担当し、且つ宅録③初回盤のDVDは60分以上
という形式をこれまでのシングルではとっていて、今回もその形を踏襲。
表題曲「恋」の暴力的なまでのキャッチーさは言うまでもなく素晴らしいが、自分は3曲目の「Continues」を強く推したい。
はっきり言って、完全にオリジナルな音楽なんてこの世に無い。と思っている。
誰もが誰かの影響を受けてる。
星野源も例外では無く、インタビューなどでJーPOPからブラックミュージックまで、幅広い音楽からの影響を公言している。
歌詞に「胸に浮かんだ/はらいそは/笑えるほど/鈍く輝いてるんだ」とあるように、ここでは強く影響を受けた細野晴臣を想起させる。
先人たちが残した偉大な音楽をしっかりと咀嚼し、自分だけの音楽を鳴らし、また次の世代へと受け継いでいく。
「YELLOW DANCER」で成し遂げたことに甘えずに、今後更にアップデートしようとする姿勢が、この1曲の中に完全に凝縮されている。
音楽全体への愛・姿勢と、腰で踊らせるダンスミュージックとしての快楽性と、リオパラリンピックのタイアップソングとしての機能性の3本柱の、奇跡的なバランス。
3曲目にサラっと持ってきてるのがこれまたニクい。
あーっ、来世は星野源に生まれたいっ!!